【主題歌の正体】Mr.Children「Starting Over」とはどんな曲?

目次

「Starting Over」は、Mr.Childrenが歌う楽曲で、ボーカルの桜井和寿が作詞・作曲を担当しています。

曲名のStarting Overは、日本語にすると「新たな出発」「再出発」という意味です。

このタイトルは、映画の主人公・九太の人生と深く響き合います。

九太は9歳のときに母親を亡くし、ひとりぼっちになった少年です。偶然迷い込んだバケモノの世界・渋天街で熊徹と出会い、弟子として修行を重ねていきます。

最初は反発し合っていた2人ですが、一緒に暮らし、ぶつかり合いながら、師弟を超えた特別な絆を築いていきます。

この物語に重なるのが、自分自身の弱さや恐怖と向き合い、そこから一歩を踏み出そうとする「Starting Over」のメッセージです。

「Starting Over」の基本情報

バケモノの子主題歌
項目内容
楽曲名Starting Over
アーティストMr.Children
ボーカル桜井和寿
作詞桜井和寿
作曲桜井和寿
編曲Mr.Children
発売日2015年6月4日
収録アルバムREFLECTION
映画との関係『バケモノの子』主題歌
映画公開日2015年7月11日

楽曲の作詞・作曲者と発売日はオリコンの楽曲情報、映画との関係は映画公式サイトおよびMr.Children公式ディスコグラフィーでも確認できます。

【起用理由を解説】細田守監督が「Starting Over」を選んだ理由とは?

主題歌が発表されたのは、2015年6月1日です。

映画制作陣は、幅広い世代に楽しんでもらう作品のテーマにふさわしいアーティストとしてMr.Childrenに依頼しました。

その後、細田守監督がアルバム『REFLECTION』に収録される「Starting Over」を聴き、歌詞と楽曲の両方が映画の世界観を表現していると評価。主題歌への起用が決まりました。

つまり、単に知名度の高いアーティストを起用したのではなく、作品とのテーマ的な一致が決め手になったのです。

細田守監督が語った楽曲の意味

当時の発表で、細田監督は次のようにコメントしています。

「映画『バケモノの子』は、ひとりぼっちの少年の成長譚であり、主題歌『Starting Over』は、少年が思春期の戸惑いを打ち破る、戦いの唄です。タイトルの『新たな出発』という意味をかみしめて、どうぞ聴いてみてください」

このコメントで特に注目したいのは、「戦いの唄」という表現です。

映画には熊徹と九太の修行や、バケモノ同士の激しい戦いが登場します。しかし、作品の本質は単純な強さ比べではありません。

九太が向き合うのは、自分の居場所が分からない不安や、人間として生きることへの葛藤、そして自分の中にある弱さです。

細田監督が「Starting Over」を少年の内面的な戦いと結び付けたのは、こうした成長の物語を楽曲が支えているからだと考えられます。

桜井和寿も映画への思いをコメント

一方、Mr.Childrenの桜井和寿も、映画を鑑賞した感想を発表しています。

「凄い映画を観てしまった。1人の父親として、それから試行錯誤を繰り返す作家のハシクレとして、込み上げてくる感情に胸が苦しくなった」

さらに、この作品に携われることへの誇りも語っています。

興味深いのは、細田監督と桜井のコメントが、それぞれ異なる立場から映画の核心を捉えていることです。

細田監督は少年の成長と葛藤を語り、桜井は一人の父親、そして表現者として作品から受け取った感情を語っています。

映画が描くのは、血縁だけでは説明できない師弟の絆です。熊徹と九太の関係には、教える側も教えられる側も変化していくという側面があります。

そうした人間関係の複雑さが、桜井のコメントにも表れているように感じられます。

【歌詞の意味を考察】Starting Overと九太・熊徹の物語はどうつながる?

「Starting Over」の歌詞を読み解くうえで重要なのは、曲に登場するモンスターを単純に映画のバケモノと同一視しないことです。

この曲には、自分の中に潜む恐怖や虚栄心、自尊心といった内面的な問題を、モンスターという象徴を通じて描く構造があります。

ここに映画との大きな接点があります。

1.モンスターは自分自身の弱さを象徴している

歌詞に登場するモンスターは、外部から襲ってくる敵というだけではありません。

自分の中にある恐怖や虚栄心、失敗を避けたい気持ちなど、人間が抱える複雑な感情を象徴する存在として読み取れます。

映画の九太も、最初から自分の気持ちを整理できているわけではありません。

母親を失い、突然知らない世界に入り、熊徹という不器用な師匠と生活することになります。

自分が何者なのか、どこに居場所があるのか。

こうした不安を抱えながら成長する九太の姿は、歌詞が描く内面との戦いと重なります。

2.熊徹との出会いは、自分を変えるきっかけになる

熊徹は、圧倒的な力を持ちながらも、決して完璧な存在ではありません。

粗暴で身勝手なところがあり、九太への教え方も不器用です。

しかし、九太と過ごす時間の中で、熊徹自身も変化していきます。

ここで重要なのは、九太が熊徹から強さを教わるだけではないことです。

2人は互いに影響を与えながら、それぞれの生き方を見つけていきます。

「Starting Over」というタイトルに込められた再出発のイメージは、九太だけでなく熊徹の変化にも重ねられます。

3.新しい出発とは、過去を消すことではない

この楽曲のメッセージを考えるうえで、再出発を「過去をなかったことにする」と解釈しないことも大切です。

九太は、母親を失った経験も、熊徹との修行の日々も、すべてを抱えたまま成長していきます。

人は過去の経験を消して新しくなるのではなく、それまでの経験を受け止めながら次の一歩を選びます。

この点が「Starting Over」と映画の相性のよさを生んでいます。

4.映画と歌詞の関係を整理すると?

楽曲のテーマ映画の要素共通する意味
内面のモンスター九太が抱える心の葛藤自分自身の弱さとの対峙
恐怖や不安九太の孤独と居場所探し未知の世界に踏み出す勇気
自分との戦い熊徹との修行と成長強さの意味を知ること
再出発九太の新しい人生の選択過去を受け止め未来へ進むこと

もちろん、歌詞の各表現が映画の特定の場面や登場人物を直接指していると公式に説明されたわけではありません。

ここで紹介したのは、細田監督のコメントと映画の物語を踏まえた作品解釈です。

歌詞を知ってから映画を見直すと、単なるアクションや師弟の成長物語ではなく、自分の中にある弱さとどう向き合うかという、もう一つのテーマが見えてきます。

【発売日と収録曲】Mr.Childrenのアルバム『REFLECTION』との関係

「Starting Over」は、映画公開に合わせて発売された映画専用のシングルではありません。

重要なのは、映画の主題歌に起用されることが発表された時点で、すでに発売予定のアルバム『REFLECTION』に収録されていた楽曲だったという点です。

2015年6月4日に発売された『REFLECTION』

Mr.Childrenの18枚目のオリジナルアルバム『REFLECTION』は、2015年6月4日に発売されました。

公式ディスコグラフィーによると、アルバムには2つの形態があります。

- 『REFLECTION{Drip}』:厳選された14曲を収録。
- 『REFLECTION{Naked}』:全23曲を収録した完全限定生産盤。

「Starting Over」は、どちらにも収録されています。

収録順は次のとおりです。

形態 収録位置
REFLECTION{Drip} 6曲目
REFLECTION{Naked} 22曲目

同じ楽曲でも、アルバムの形態によって収録位置が異なります。

また、{Naked}はCDだけでなくUSBアルバムなどを組み合わせた特別仕様で販売されました。

主題歌発表から映画公開までの時系列

映画と楽曲の関係を整理すると、次のようになります。

年月日出来事内容
2015年6月1日主題歌発表Mr.Children「Starting Over」の起用が公表される
2015年6月4日アルバム発売『REFLECTION』の{Drip}と{Naked}が発売
2015年7月8日サントラ発売高木正勝による全28曲のオリジナル・サウンドトラック発売
2015年7月11日映画公開『バケモノの子』全国公開

特に注目したいのは、主題歌の起用発表がアルバム発売の3日前だったことです。

映画公開よりも先に楽曲がアルバムとして発売され、その後、映画が劇場公開されるという順序でした。

このため、映画を見て初めて「Starting Over」を知った人だけでなく、アルバムを聴いてから映画に興味を持った人にとっても、作品と楽曲を結び付けるきっかけになりました。

【挿入歌とサントラの違い】高木正勝の映画音楽も重要

『バケモノの子』の音楽について調べると、Mr.Childrenと高木正勝という2人の名前が登場します。

この2人は同じ役割を担当しているわけではありません。

混同しやすいポイントなので、整理しておきましょう。

主題歌はMr.Children、劇伴音楽は高木正勝


Mr.Children「Starting Over」

映画の主題歌を担当。桜井和寿が作詞・作曲し、エンドクレジットで使用されています。



高木正勝「バケモノの子 オリジナル・サウンドトラック」

映画全体の劇伴音楽を担当。物語の場面や登場人物の感情を音楽で表現しています。

映画公式サイトでも、主題歌としてMr.Children「Starting Over」、音楽担当として高木正勝がそれぞれ掲載されています。

高木正勝のサウンドトラックは全28曲

高木正勝は、映画『おおかみこどもの雨と雪』などでも知られる音楽家です。

『バケモノの子』では、作品の世界観に合わせたオリジナル音楽を担当しました。

サウンドトラックは2015年7月8日発売、全28曲収録です。

収録曲には、次のようなタイトルがあります。

- 祝祭
- 引き合う力
- 三千世界の迷い子
- 子どもの宇宙
- バケモノ交興曲
- 夏空の少年たち
- 熊の肖像
- あなたの内側からあなたを支えるもの
- 少年詩篇
- 胸の剣
- わたしの名は

曲名を見ても、少年の成長やバケモノの世界、登場人物の心情を意識した構成がうかがえます。

なお、サウンドトラックは限定生産盤と通常盤が発売されました。

「Starting Over」は挿入歌なの?エンディング曲なの?

ここは検索時に混乱しやすいポイントです。

「Starting Over」は映画の主題歌として公式に発表された楽曲で、映画のエンドクレジットで使用されています。

そのため、エンディングで流れる曲という説明も間違いではありません。

ただし、映画の場面中に流れる劇伴音楽とは区別する必要があります。

呼び方 該当する音楽
主題歌 Mr.Children「Starting Over」
エンドクレジット曲 Mr.Children「Starting Over」
劇伴・映画音楽 高木正勝のオリジナル音楽
オリジナルサウンドトラック 高木正勝の全28曲

つまり、「挿入歌」という検索ワードで探している場合も、まずは主題歌「Starting Over」と劇伴音楽を分けて理解すると、目的の曲を見つけやすくなります。

【よくある質問】バケモノの子の主題歌に関するFAQ

Q1:バケモノの子の主題歌は誰が歌っていますか?
A1:Mr.Children(ミスチル)です。楽曲名は「Starting Over」で、ボーカルは桜井和寿です。

Q2:「Starting Over」の発売日はいつですか?
A2:2015年6月4日です。Mr.Childrenのアルバム『REFLECTION』に収録されています。

Q3:「Starting Over」の作詞・作曲は誰ですか?
A3:どちらも桜井和寿です。Mr.Childrenの公式ディスコグラフィーでは『REFLECTION』の収録曲として掲載されています。

Q4:細田守監督はなぜこの曲を主題歌に選んだのですか?
A4:監督が楽曲を聴き、歌詞とメロディーが映画の世界観に合っていると評価したためです。特に、少年の思春期の戸惑いを打ち破る「戦いの唄」と説明しています。

Q5:『バケモノの子』のサウンドトラックもMr.Childrenが担当していますか?
A5:いいえ。主題歌はMr.Childrenですが、映画全体の劇伴音楽は高木正勝が担当しています。2015年7月8日に全28曲入りのサウンドトラックが発売されました。

Q6:映画『バケモノの子』はいつ公開されましたか?
A6:2015年7月11日に全国公開されました。細田守監督が脚本・原作も手掛けた長編アニメーション映画です。

まとめ:バケモノの子の主題歌は「Starting Over」で決まり

映画『バケモノの子』の主題歌は、Mr.Childrenの「Starting Over」です。

2015年6月1日に起用が発表され、6月4日発売のアルバム『REFLECTION』に収録。同年7月11日に映画が公開されました。

作詞・作曲を担当したのは桜井和寿。細田守監督は、この楽曲を少年が思春期の戸惑いを打ち破る「戦いの唄」と表現しています。

そして、映画の劇伴音楽を担当したのは高木正勝です。Mr.Childrenの主題歌と高木正勝のサウンドトラックは、それぞれ異なる役割で作品を彩っています。

この作品をもう一度楽しむなら、ぜひ映画を見た後に「Starting Over」を聴いてみてください。九太と熊徹が歩んだ道のりを思い返すと、曲名の「新たな出発」という言葉が、より深い意味を持って響いてくるはずです。