ボーナスない会社は違法?正社員に賞与が出ない理由と2026年統計・転職の判断基準

目次

正社員として働いているのに、夏も冬もボーナスが出ない。周囲の友人や同業他社では賞与が支給されているのに、自分の勤務先だけ支給されないと、「正社員なのにボーナスなしは普通なのか」「会社に賞与を請求できないのか」と疑問を感じる人は少なくない。

実際、ボーナスがない会社で正社員として働くこと自体は違法ではない。日本の法律には、すべての企業に賞与の支給を義務付ける規定がないためだ。ただし、就業規則や賃金規程、雇用契約書で賞与の支給条件が定められている場合は話が変わる。会社が一方的に支給を取りやめれば、契約上の問題になる可能性がある。

📌 【この記事の重要ポイントまとめ】

  • 法律上の結論:賞与の一律支給義務はないため、正社員でもボーナスなしは原則として違法ではない。
  • 確認すべきこと:就業規則・賃金規程・雇用契約書に賞与の支給条件や不支給条件が記載されているかが重要。
  • 2026年の実態:大企業の2026年夏季一時金は平均97万6,043円。一方、中小企業を含む全国統計では2025年の年末賞与支給事業所割合は76.5%だった。
  • 転職の判断:ボーナスの有無だけでなく、基本給12か月分と賞与を合わせた年間総支給額で比較する必要がある。

【結論】ボーナスがない会社は違法?正社員にも賞与の支給義務はあるのか

ボーナスない会社

最初に押さえておきたいのは、賞与は法律によってすべての会社に支給が義務付けられている賃金ではないという点だ。

労働基準法には、毎月の給与や最低賃金、時間外労働の割増賃金などについて規定がある。しかし、夏季賞与や冬季賞与を何か月分支給しなければならないという決まりは存在しない。

したがって、正社員として採用されていても、会社の賃金制度に賞与がなければ、ボーナスがゼロであることだけを理由に違法とは判断できない。

賞与なしでも合法になるケース

次のようなケースでは、賞与を支給しないことが適法となる可能性がある。

  • 雇用契約書に賞与なしと明記されている。
  • 就業規則や賃金規程に賞与制度そのものが設けられていない。
  • 年俸制を採用し、賞与相当額を含めて年間報酬を設定している。
  • 賞与制度はあるものの、業績悪化などによる不支給条件が規定されている。
  • 個人の勤務成績や査定結果によって支給額が決まる制度で、支給基準を満たしていない。

特に注意したいのが、「賞与制度がある会社」と「毎年必ず賞与を支給する会社」は同じではないということだ。

例えば、就業規則に「賞与は原則として支給する。ただし、会社の業績が著しく低下した場合には支給しないことがある」と記載されていれば、一定の条件下で不支給が認められる余地がある。

賞与なしが違法になる可能性があるケース

一方、会社が賞与の支給を約束している場合には、支給義務が生じる可能性がある。

具体的には、雇用契約書や就業規則に支給時期・算定方法・支給条件が明確に定められ、労働者が条件を満たしているにもかかわらず、会社が正当な理由なく支給を拒否するケースだ。

例えば、毎年6月と12月に基本給の2か月分を支給すると契約で確定しているのに、会社が経営者の判断だけで突然ゼロにした場合は、契約違反や未払い賃金の問題になり得る。

ただし、「業績によって支給する」「会社の状況に応じて決定する」といった条件が付いている場合は、規定の文言や具体的な運用状況によって判断が異なる。

厚生労働省の2025年12月版モデル就業規則でも、賞与は法律上の一律の義務ではないと説明する一方、支給する場合には対象時期、算定基準、査定期間、支払方法などを明確にする必要があるとしている。

つまり、ボーナスがないこと自体よりも、会社が事前に約束した労働条件を守っているかどうかが法的な判断の分かれ目になる。

【2026年最新データ】ボーナスなしの会社はどのくらいある?公的統計で実態を検証

ボーナスがない会社は、決して珍しい存在ではない。実態を把握するには、厚生労働省の「毎月勤労統計調査」を確認する必要がある。

この調査では、賞与を支給した事業所における平均支給額だけでなく、賞与を支給した事業所の割合や、賞与支給事業所で働く労働者の割合も公表されている。

2026年に確認できる最新の賞与統計

2026年9月11日、厚生労働省は2026年の民間主要企業夏季一時金妥結状況を公表した。

集計対象は、資本金10億円以上、従業員1,000人以上で、労働組合がある企業365社。平均妥結額は97万6,043円となり、前年より2万9,574円、率にして3.12%増加した。3年連続で過去最高額を更新している。

ただし、この数字は大企業の労使交渉による妥結額であり、日本の全企業や一般的な中小企業の平均ではない。

一方、厚生労働省の毎月勤労統計調査で確認できる全国の最新の年末賞与は2025年分である。2026年4月8日公表の結果では、次のような数字が示された。

  • 賞与支給事業所における平均額:42万4,889円
  • 前年からの増加率:2.8%
  • 賞与支給事業所数の割合:76.5%
  • 賞与支給事業所で働く労働者の割合:86.5%
  • 賞与を支給しない事業所も含めた全労働者の平均額:36万7,529円

この数字から分かるのは、賞与を支給する事業所で働いている人が大多数である一方、支給制度のない事業所や、その年に支給しなかった事業所も一定数存在するということだ。

なお、2026年の全国規模の夏季賞与については、11月1日時点で毎月勤労統計調査の公表ページに掲載されている最新値は2025年分となっている。2026年の大企業統計と全国の2025年統計は、対象範囲を区別して読む必要がある。

業種別に見るボーナスの支給率と平均額

2025年の年末賞与を見ると、業種による違いはかなり大きい。

特に注目したいのは、賞与の支給事業所数割合だ。これは、各業種の事業所全体のうち、実際に賞与を支給した事業所がどれくらいあるかを示す数字である。

業種 平均賞与額 支給事業所割合
全産業平均 424,889円 76.5%
電気・ガス業 941,438円 94.0%
情報通信業 746,758円 80.4%
金融・保険業 671,180円 93.2%
製造業 571,854円 82.7%
卸売業・小売業 364,408円 74.7%
医療・福祉 314,546円 83.0%
生活関連サービス業等 194,018円 56.5%
宿泊業・飲食サービス業等 90,551円 51.3%

出典:厚生労働省「毎月勤労統計調査」2025年年末賞与・事業所規模5人以上。平均額は賞与を支給した事業所における労働者1人平均であり、支給事業所割合とは別の指標である。

数字を見ると、電気・ガス業では94.0%の事業所が賞与を支給しているのに対し、宿泊業・飲食サービス業等では51.3%にとどまる。

飲食サービス業等の平均賞与額は9万551円。電気・ガス業の約10分の1という大きな差が生じている。

ただし、これだけで業界全体の待遇が悪いと判断することはできない。パートタイム労働者の比率、事業所規模、雇用形態、基本給の水準なども平均額に影響する。

2025年夏季賞与と冬季賞与の比較

厚生労働省が公表した2025年の夏季賞与は、支給事業所における1人平均で42万6,337円、前年比2.9%増だった。賞与を支給した事業所で働く労働者の割合は84.6%である。

同年の年末賞与は42万4,889円で、前年比2.8%増。支給事業所で働く労働者の割合は86.5%だった。

ここで注意したいのは、支給率と平均額の意味が異なることだ。平均額が上昇していても、すべての会社で賞与が増えたわけではない。ボーナスを受け取れる会社と、受け取れない会社の差は依然として存在している。

【原因を分析】正社員なのにボーナスが出ない会社の特徴7つ

正社員でも賞与が出ない理由は、単純な業績不振だけではない。企業の給与制度や経営方針、業種の収益構造など、複数の要因が関係している。

1. 毎月の基本給を高く設定している

賞与を設けない代わりに、月給を高く設定する会社がある。

例えば、月給35万円で賞与なしの場合、年間の基本給は420万円になる。月給30万円で賞与2か月分が年2回ではなく年間合計2か月分なら、年収は420万円だ。

このように、賞与がないからといって必ずしも年間収入が低いとは限らない。

企業側にとっては、毎月の固定給与を中心にすることで、社員の収入を安定させたり、賞与原資の変動を管理したりできる利点がある。

2. 会社の業績や資金繰りが不安定

売上高が伸びていても、利益が十分に残らなければ賞与の原資を確保できない。

特に、仕入れ価格や人件費、光熱費、借入金の返済負担が大きい企業では、売上が増加していても賞与を支給できない場合がある。

創業間もない企業や、設備投資・事業拡大を優先する企業でも、賞与制度を設けていないことがある。

3. 年俸制を採用している

年俸制は、1年間の報酬総額をあらかじめ決定する給与制度だ。

毎月の給与を12分割して支払う方式なら、別途ボーナスを支給しない場合もある。反対に、年間報酬を14分割や16分割し、一部を夏季・冬季に支払う制度も存在する。

そのため、年俸制だから必ずボーナスがないという理解は正しくない。

重要なのは、契約上の年俸に賞与相当額が含まれているのか、それとも別途支給される設計なのかという点だ。

4. 業績連動型の賞与制度を採用している

業績連動賞与は、会社や部門の業績、個人の評価などに応じて支給額を決める仕組みだ。

一般的な設計例では、基本となる賞与額に会社業績の係数や個人評価の係数を掛け合わせる。

会社全体の利益目標が未達だった場合や、個人の評価が低かった場合には、支給額が減額されたり、条件によってはゼロになったりする。

この制度では、前年にボーナスが出ていても、翌年に同じ金額が保証されるわけではない。

5. 賞与制度そのものが存在しない

企業によっては、最初から賞与制度を設けず、毎月の給与だけで報酬体系を構成している。

これは違法ではない。求人票に賞与なしと明記され、雇用契約でもその条件が合意されていれば、基本的には問題ない。

6. 賞与を支給しにくい業界・事業構造にある

宿泊業、飲食サービス業、生活関連サービス業などでは、需要の季節変動や利益率、人件費負担などが賞与の支給状況に影響する。

2025年の厚生労働省統計でも、宿泊業・飲食サービス業等の賞与支給事業所割合は51.3%だった。

業界全体の支給率が低い場合、個々の会社でも賞与制度を設けていない可能性がある。ただし、同じ業界でも企業規模や経営状態によって待遇は大きく異なる。

7. 賞与の対象期間や在籍条件を満たしていない

賞与制度がある会社でも、入社直後や休職中、支給日に在籍していない場合などには、支給対象から外れることがある。

例えば、6月支給の賞与について、前年12月から当年5月までを査定期間とし、6月1日時点の在籍を条件にするケースだ。

ただし、支給対象期間や在籍条件は会社の規定による。退職予定者への支給についても、契約内容や具体的な規定を確認する必要がある。

【必ず確認】就業規則・賃金規程にある賞与の支給条件とチェックポイント

現在の会社でボーナスが出ないことに疑問を感じているなら、最初に確認したいのが就業規則と賃金規程だ。

会社の口頭説明だけでは、賞与を支給しない根拠や、従業員が持つ権利を正確に判断できない。

就業規則で確認するべき5項目

就業規則を確認するときは、次の項目を重点的に見る。

  • 賞与制度の有無:賞与を支給する制度が存在するか。
  • 支給時期:夏季・冬季など、いつ支給する規定なのか。
  • 査定期間:どの期間の勤務実績が評価されるのか。
  • 算定基準:基本給、会社業績、個人評価など、何を基準に計算するのか。
  • 不支給条件:業績悪化や勤務成績など、支給しない条件が定められているか。

厚生労働省のモデル就業規則でも、賞与の算定対象期間や支給日、会社業績・勤務成績による金額決定について規定例が示されている。

賃金規程と就業規則はどう違う?

就業規則は、労働時間、休日、服務規律、賃金など、職場全体の基本的なルールを定めるものだ。

一方、賃金規程は、基本給、諸手当、賞与、賃金の計算方法など、給与に関する詳細を定める規程として運用されることが多い。

賞与に関する規定が賃金規程に独立して記載されている会社もあるため、就業規則だけを確認して判断するのは避けたい。

常時10人以上の労働者を使用する事業場では、労働基準法第89条に基づき就業規則の作成・届出が必要となる。賞与などの臨時の賃金についても、制度を設ける場合は就業規則上の記載事項に関係する。

会社が賞与を突然なくした場合はどうする?

これまで毎年支給されていた賞与が突然ゼロになった場合は、まず会社の説明と規程の内容を照らし合わせる必要がある。

確認したいのは、次の3点だ。

  1. 賞与の不支給を認める規定が存在するか。
  2. 会社が説明する業績悪化などの理由が規定上の条件に該当するか。
  3. 労働契約や就業規則に定められた支給条件を満たしているか。

支給条件が明確なのに支払われない場合は、雇用契約書、給与明細、過去の賞与明細、就業規則などを保管しておこう。

会社との話し合いで解決しない場合は、労働基準監督署の総合労働相談コーナーや、労働問題に詳しい弁護士、社会保険労務士などへの相談も選択肢になる。

【年俸制との違い】ボーナスなしでも年収が高い会社はある?業績連動賞与の仕組みも解説

ボーナスがない会社を評価する際、見落としやすいのが給与制度そのものの違いだ。

日本企業では夏季賞与・冬季賞与を支給する仕組みが広く採用されているが、すべての会社が同じ報酬体系を採用しているわけではない。

年俸制と賞与制の違い

年俸制は、年間の報酬総額を基準に給与を決定する制度だ。賞与制は、毎月の給与とは別に、一定の時期に一時金を支給する仕組みである。

両者は必ずしも対立するものではなく、年俸制と賞与を組み合わせる会社も存在する。

比較する際は、次のように考えると分かりやすい。

  • 月給制・賞与なし:月給を12か月分受け取る。
  • 月給制・賞与あり:月給12か月分に賞与を加える。
  • 年俸制・12分割:年間報酬を毎月均等に受け取る。
  • 年俸制・賞与別途:年俸とは別に業績などに応じた賞与を受け取る。

例えば、月給35万円で賞与なしなら、年間基本給は420万円になる。

一方、月給30万円で年間2か月分の賞与が支給される会社なら、年間総支給額は420万円だ。

どちらも年間の額面収入は同じだが、毎月の手取りや収入の変動、賞与の不確実性は異なる。

業績連動賞与はどのように決まる?

業績連動賞与では、会社の利益や売上目標の達成度、部門の業績、個人の人事評価などを組み合わせて支給額を決定する。

例えば、標準賞与額が50万円の社員について、会社業績の評価係数が0.8、個人評価の係数が1.0であれば、単純な乗算方式では40万円になる。

これは仕組みを説明するための仮定例であり、実際の算定方法や評価係数は企業ごとに異なる。

業績連動型には、企業の成長を社員の報酬に反映しやすいというメリットがある。一方、業績が悪化した年には、社員個人の努力だけでは支給額を増やせない場合もある。

ボーナスがない会社にもメリットはある

賞与なしの会社には、次のようなメリットが考えられる。

  • 毎月の収入が比較的安定しやすい。
  • 住宅ローンや家計の支出計画を立てやすい。
  • 賞与査定による収入の変動が小さい。
  • 年俸制などで年間報酬が明確になっている場合がある。

反対に、月給が低く賞与もない場合は、年間収入が伸びにくいという問題がある。

また、会社の業績が良くなっても基本給や報酬に反映されない制度なら、社員が成果を上げるメリットを感じにくくなる可能性もある。

重要なのは、賞与の有無ではなく、毎月の給与、年間報酬、昇給制度、退職金、福利厚生を含めた待遇全体で判断することだ。

【転職で失敗しない】ボーナスなしの会社から転職するときの求人票の見分け方と年収比較

現在の会社に賞与がなく、転職を検討している場合は、求人票の「賞与」欄を慎重に確認したい。

求人票には賞与制度の有無だけでなく、前年度の支給実績が記載される場合がある。この2つを混同すると、入社後に想定していた収入と実際の待遇が異なる可能性がある。

求人票の賞与欄で見るべきポイント

ハローワークの求人情報では、賞与制度の有無と前年度実績が別々に扱われている。

前年度実績がある場合には、支給回数や年間の支給合計月数、または支給金額などを記載する仕組みだ。

代表的な表記の読み方は次のとおり。

  • 賞与制度あり・前年度実績あり:制度があり、前年にも支給された実績がある。
  • 賞与制度あり・前年度実績なし:制度は存在するが、前年には支給されなかった可能性がある。
  • 賞与制度なし:原則として賞与制度が設けられていない。
  • 賞与年2回・業績による:年2回の支給機会があるが、支給額や不支給の可能性を規程で確認する必要がある。
  • 決算賞与あり:決算時の業績などに応じて支給する制度。毎年の支給が保証されるとは限らない。

特に注意したいのは、「賞与あり」という表示だけで安心しないことだ。

前年度実績が何か月分だったのか、対象者の平均なのか、会社全体の実績なのかまで確認すると、入社後の収入をイメージしやすくなる。

ボーナスなし会社とボーナスあり会社の年収比較

転職先を選ぶ際は、次の計算方法で額面年収を比較してみよう。

年間総支給額=月給×12か月+年間賞与+その他の年間支給額

例えば、次の2社を比較する。

  • A社:月給35万円、賞与なし。年間420万円。
  • B社:月給30万円、賞与年間2か月分。年間420万円。

この場合、額面年収は同じになる。

しかし、A社は毎月の給与が5万円高く、B社は賞与の支給実績に収入が左右される。住宅ローンや毎月の生活費を重視する人にとっては、A社のほうが家計管理しやすい場合もある。

さらに、以下の項目も比較したい。

  • 基本給と固定手当の内訳
  • 固定残業代の金額と対象時間
  • 昇給率と昇給実績
  • 退職金制度の有無
  • 住宅手当や家族手当
  • 年間休日と有給休暇の取得状況
  • 賞与の過去3年間の支給実績

基本給が低く、固定残業代や各種手当で月給を高く見せている求人にも注意したい。賞与の計算基準が基本給になっている場合、月給の表示額だけでは実際の待遇を比較できないためだ。

転職したほうがよい会社と、残ったほうがよい会社

ボーナスがない会社でも、必ずしも転職する必要はない。重要なのは、賞与以外の待遇と将来の収入見通しだ。

転職を前向きに検討したい会社の特徴

  • 月給が同業他社より低く、賞与も支給されない。
  • 昇給がほとんどなく、長期的に年収が伸びない。
  • 賞与の支給条件が曖昧で、会社から十分な説明がない。
  • 過去の賞与実績が不透明で、突然の不支給が繰り返される。
  • 業績や資金繰りが悪化し、給与支払いにも不安がある。

現在の会社に残るメリットがあるケース

  • 賞与はないものの、月給が高く年間収入も十分にある。
  • 昇給制度や退職金制度が整備されている。
  • 残業が少なく、休日や福利厚生が充実している。
  • 年俸制によって年間報酬が明確になっている。
  • 専門スキルやキャリア形成につながる仕事を経験できる。

ボーナスがないという一点だけで会社の良し悪しを判断すると、転職によってかえって待遇が悪化する可能性もある。

転職先の求人票だけでなく、採用面接や内定後の労働条件通知書で、賞与の支給条件や年間収入の見込みを確認することが大切だ。

【プロの結論】ボーナスがない会社で働き続けるべきか?後悔しない判断基準

ボーナスがない会社で働くことが問題なのかどうかは、賞与の有無だけでは決められない。

2026年の厚生労働省の大企業統計では夏季一時金の平均妥結額が97万円を超えた一方、全国の事業所を対象とする最新の年末賞与統計では、支給事業所割合が76.5%だった。

この違いは、企業規模や業種、労働条件によって賞与の実態が大きく異なることを示している。

判断基準1:毎月の給与が十分に高いか

賞与がない会社でも、月給が高く年間総支給額が同業他社と同程度なら、必ずしも待遇が悪いとはいえない。

反対に、月給が低い上に賞与もないなら、収入面で不利になる可能性が高い。

判断基準2:昇給や将来の収入増加が見込めるか

現在の年収だけでなく、3年後、5年後にどれくらい給与が上がる可能性があるかも確認したい。

昇給実績があり、専門性や役職に応じて給与が上がる会社なら、賞与がなくても長期的な収入を伸ばせる可能性がある。

判断基準3:賞与制度と経営状況が透明か

賞与なしという条件が入社時から明確で、会社が給与制度をきちんと説明しているなら、制度そのものに問題があるとは限らない。

しかし、毎年賞与を支給すると説明しているのに、根拠なく突然支給を取りやめる会社は注意が必要だ。

また、経営状態が悪化している場合には、賞与だけでなく基本給や雇用の安定性にも目を向けたい。

最終的には、年間総支給額、毎月の安定収入、昇給の可能性、福利厚生、雇用の安定性という5つの視点から判断することが、後悔しない働き方につながる。

【ボーナスない会社】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:正社員なのにボーナスがないのは違法ですか?

A1:原則として違法ではない。日本の法律には、すべての企業に賞与の支給を義務付ける規定がないためだ。ただし、雇用契約書や就業規則で賞与の支給条件が明確に定められている場合は、会社に支給義務が生じる可能性がある。

Q2:ボーナスなしの会社はブラック企業ですか?

A2:ボーナスがないことだけでブラック企業とは判断できない。月給が高く年間収入が十分な会社や、年俸制を採用している会社もある。基本給、残業時間、休日、昇給制度、雇用の安定性などを総合的に確認する必要がある。

Q3:就業規則に賞与ありと書かれているのに支給されない場合はどうすればよいですか?

A3:まず賞与の支給条件、査定期間、不支給条件、会社業績に関する規定を確認する。契約上の条件を満たしているのに支給されない場合は、会社に支給しない理由を確認し、雇用契約書や給与明細などの証拠を保管する。解決しない場合は、労働局の総合労働相談コーナーや弁護士などに相談するとよい。

まとめ:ボーナスない会社は違法ではないが、年収と労働条件の確認が不可欠

正社員でもボーナスがない会社で働くことは、法律上認められている。賞与の支給義務は一律に定められておらず、企業ごとの就業規則、賃金規程、雇用契約によって扱いが異なる。

2026年の大企業の夏季一時金は平均97万6,043円に達したが、全国の事業所を対象とする統計では賞与を支給しない事業所も一定数存在する。業種による違いも大きく、宿泊・飲食サービス業などでは支給率が低い傾向が見られる。

現在の勤務先に不満があるなら、まず賞与に関する規定を確認し、会社が約束した条件を守っているかを見極めたい。

転職を考える場合も、ボーナスの有無だけで判断するのではなく、基本給12か月分と年間賞与を合わせた総年収、昇給実績、退職金、福利厚生まで比較することが重要だ。

ボーナスがないことが問題なのではなく、働いた対価として納得できる収入と待遇を得られているかどうか。その視点を持つことが、2026年以降のキャリア選択で後悔しないための判断基準になる。

主な公的資料
- 厚生労働省「令和8年民間主要企業夏季一時金妥結状況」
- 厚生労働省「毎月勤労統計調査・2025年年末賞与」
- 厚生労働省「2025年版モデル就業規則」
- ハローワーク「求人情報の入力方法について」