【2026年最新】2025年産キャベツ収穫量ランキング!都道府県別トップ10
農林水産省の「作況調査(野菜)」によると、2025年産のキャベツ全国収穫量は136万8,000トンです。2024年産の129万4,000トンから7万4,000トン増加し、前年比約5.7%の伸びとなりました。
2025年産の年間計は2026年9月29日に公表された概数です。農林水産省の統計では、春・夏秋・冬の季節区分を合計した収穫量で年間順位を比較できます。
2025年産の都道府県別キャベツ収穫量トップ10は次のとおりです。
群馬県と愛知県だけで全国の約4割

注目したいのは、1位と2位の生産規模です。
- 群馬県:全国シェア約21.0%
- 愛知県:全国シェア約19.8%
- 千葉県:全国シェア約8.7%
群馬県と愛知県を合わせると、全国収穫量の約40.7%に達します。日本のキャベツ生産は、この2県が大きな柱になっているのです。
一方、3位の千葉県は11万8,600トン。2位の愛知県との差は15万1,700トンあります。
つまり、群馬県と愛知県が年間生産量で競い合い、その後ろを千葉県、茨城県などが追う構図です。
【徹底比較】群馬県と愛知県はどちらが本当の日本一?歴代ランキングも検証
年間収穫量では群馬県が1位ですが、愛知県も決して遠い存在ではありません。
実際、過去の統計を振り返ると、両県の順位は何度も入れ替わっています。
2005~2025年の21年間で群馬11勝、愛知10勝
都道府県別の収穫量を比較できる2005年産から2025年産までの21年間を見ると、年間1位を獲得した回数は次のようになっています。
- 群馬県:11回
- 愛知県:10回
2005~2008年産は愛知県が4年連続で1位。その後は順位が入れ替わり、2012~2015年産にも愛知県が4年連続で首位を獲得しました。
2016~2019年産は群馬県が4連勝。2020年産は愛知県が再び1位となり、2021年産以降は群馬県が5年連続で首位を維持しています。
2025年産は愛知県の収穫量が前年より大きく増加し、群馬県との差は1万6,500トンに縮まりました。
この結果から分かるのは、群馬県が圧倒的に独走しているわけではないということです。
気象条件や作付面積、収量の変化によって、愛知県が首位を奪い返す可能性もあります。
群馬県が日本一になれる3つの理由
群馬県の強さを支えているのは、主に次の3つの条件です。
1. 夏でも涼しい高冷地の気候
キャベツは比較的冷涼な気候を好む作物です。
群馬県には標高の異なる農地が広がり、特に吾妻地域や利根沼田地域では、夏の冷涼な気候を生かした野菜生産が盛んです。
高温になりやすい平野部では難しい夏場の栽培を、高原地帯で補えることが大きな強みです。
2. 首都圏に近い輸送環境
群馬県は東京を中心とする大消費地に比較的近く、関越自動車道や上信越自動車道などの高速道路網も整っています。
収穫したキャベツを鮮度の高い状態で首都圏の市場に届けやすい立地です。
3. 標高差を活用した多様な野菜生産
群馬県の農地は標高10~1,400メートルに広がっています。
高冷地の夏秋野菜と平坦地の冬春野菜を組み合わせられるため、地域の気象条件に応じた生産体系を構築できます。
群馬県の野菜生産に関する公式資料でも、標高差、首都圏への近接性、日照条件が県の農業の強みとして紹介されています。
愛知県が強い理由は冬から春にかけての生産力
愛知県は、群馬県とは異なる強みを持っています。
県内の主要産地は田原市や豊橋市を中心とする東三河地域です。
温暖な気候と整備された用水環境を生かし、冬から春にかけて全国の消費地へキャベツを出荷しています。
愛知県は2024年産の作付面積が5,570ヘクタールで全国1位でした。2025年産でも冬キャベツと春キャベツの収穫量で全国1位となっています。
年間収穫量だけでなく、作付面積や産出額にも強みがある産地です。
【季節別ランキング】春・夏秋・冬キャベツの日本一はどこ?
年間ランキングと並んで知っておきたいのが、季節ごとの産地の違いです。
2025年産の季節別収穫量を見ると、年間1位の群馬県がすべての季節で首位というわけではありません。
春キャベツ:愛知県が1位、千葉県が2位
2025年産の春キャベツの収穫量は、次の順位です。
- 1位:愛知県 7万トン
- 2位:千葉県 5万3,000トン
- 3位:茨城県 4万1,200トン
- 4位:神奈川県 4万700トン
春キャベツ全体の収穫量は34万5,800トン。愛知県が約20.2%を占めています。
千葉県も春キャベツの重要な産地です。
特に銚子市や旭市などの県北東部は、海洋性気候によって冬も比較的温暖で、キャベツの栽培に適しています。
JAちばみどりも、4~6月に出荷する春系キャベツの一大産地として地域の生産を紹介しています。
夏秋キャベツ:群馬県が圧倒的な1位
夏秋キャベツでは群馬県の強さが際立ちます。
2025年産の上位は次のとおりです。
- 1位:群馬県 26万9,700トン
- 2位:長野県 5万4,100トン
- 3位:北海道 3万7,600トン
- 4位:岩手県 2万3,200トン
- 5位:茨城県 1万5,300トン
夏秋キャベツ全体の収穫量は46万7,900トンです。
群馬県だけで全国の約57.6%を占めます。
特に嬬恋村を中心とした高原地帯では、夏の冷涼な環境を利用した大規模栽培が行われています。
冬キャベツ:愛知県が1位
冬キャベツは愛知県の得意分野です。
2025年産の収穫量は次のとおりです。
- 1位:愛知県 19万9,600トン
- 2位:千葉県 6万3,700トン
- 3位:鹿児島県 4万1,200トン
- 4位:茨城県 3万3,300トン
- 5位:神奈川県 1万8,700トン
冬キャベツ全体の収穫量は55万4,300トンで、愛知県のシェアは約36.0%です。
冬キャベツは、葉がしっかりと巻いた寒玉系が中心です。
煮崩れしにくく、加熱すると甘みが増すため、ロールキャベツや炒め物、鍋料理などに向いています。
愛知県は冬の温暖な気候を利用し、11月から翌年5月にかけて出荷する生産体制を築いています。
【産地リレーの仕組み】なぜ日本では1年中キャベツが食べられる?
キャベツの生産を理解するうえで欠かせないのが、農業における「産地リレー」という仕組みです。
これは、季節によって栽培に適した地域が変わることを利用し、複数の産地が出荷時期を分担する方法です。
季節によって主役となる産地が変わる
キャベツは暑さに弱く、気温が30度を超えると生育が低下してきます。
そのため、年間を通して同じ地域だけで生産するのではなく、季節に応じて栽培場所を変える必要があります。
大まかな仕組みは次のとおりです。
- 春: 愛知県、千葉県、神奈川県などの温暖な地域
- 夏秋: 群馬県、長野県、北海道などの冷涼な地域
- 冬: 愛知県、千葉県などの比較的温暖な地域
南北に長い日本列島の気候条件を利用することで、安定した供給が可能になります。
産地リレーが崩れるとキャベツの価格にも影響する
産地リレーは、単に産地を切り替えるだけの仕組みではありません。
市場への入荷量と野菜価格にも密接に関係しています。
例えば、夏秋キャベツの収穫が早く終了し、冬キャベツの生育が遅れた場合、両産地の切り替え時期に市場への入荷量が減少します。
反対に、前の産地と次の産地の出荷時期が重なると、市場に商品が集中して価格が下落する場合があります。
農畜産業振興機構の2026年3月の解説でも、11月は夏秋キャベツから冬キャベツへの切り替え時期に当たり、市場入荷量が減少しやすいと説明されています。
つまり、スーパーでキャベツの価格が変動するとき、背景には天候だけでなく、産地間の出荷時期のずれが関係していることもあるのです。
【群馬県嬬恋村】キャベツ生産量日本一を支える高原農業の実態
群馬県のキャベツ生産を語る際、欠かせない存在が
群馬県吾妻郡に位置する嬬恋村は、全国的に知られる夏秋キャベツの産地です。
「嬬恋高原キャベツ」というブランドでも知られ、夏から秋にかけて全国の市場に出荷されています。
嬬恋村の2025年産の生産規模
群馬県が2026年に公表したJA嬬恋村の生産状況によると、2025年産の管内の状況は次のとおりです。
- 農家戸数:287戸
- 作付面積:3,680ヘクタール
- 出荷期間:6月中旬~11月上旬
- 出荷先:全国各地
- 出荷先のうち関東向け:50%以上
特に注目したいのは、約3,680ヘクタールという作付面積です。
一つの地域に大規模なキャベツ畑が広がり、夏から秋にかけて継続的に出荷できる生産基盤が整っています。
群馬県は夏秋キャベツの出荷量で56年連続日本一
群馬県は、2025年産の夏秋キャベツ出荷量で56年連続の全国1位を達成しました。
2025年産の群馬県の夏秋キャベツ出荷量は24万5,600トンです。
2位の長野県は5万100トン、3位の北海道は3万5,200トンでした。
この数字からも、群馬県が夏秋キャベツの供給を支える中心的な産地であることが分かります。
ただし、ここで一つ注意したいのが、年間収穫量と夏秋キャベツの出荷量は別の統計指標だという点です。
群馬県が夏秋キャベツで56年連続日本一という記録は出荷量に関するものです。年間収穫量のランキングと混同しないようにしましょう。
【データの落とし穴】収穫量・出荷量・作付面積は何が違う?
キャベツのランキングを調べる際には、統計の数字の意味を理解することも大切です。
農林水産省の作況調査では、次のように区別されています。
収穫量
収穫されたもののうち、生食用または加工用として流通する基準を満たしたものの重量です。
出荷量
収穫量のうち、生食用・加工用・業務用として販売された量です。生産者の自家消費分や贈与分、収穫後の減耗分などは差し引かれます。
作付面積
種まきや植え付けを行い、発芽・定着した農地の面積です。
この3つは同じ意味ではありません。
例えば、愛知県は2024年産の作付面積で全国1位でしたが、年間収穫量では群馬県が1位でした。
これは、作付面積が大きいことと、実際に収穫できる重量が多いことは必ずしも一致しないためです。
10アール当たりの収量や作物の品質、栽培時期なども関係します。
ランキングを見るときの判断基準
- 年間の生産規模を知りたい場合:年間収穫量
- 市場にどれだけ流通しているかを知りたい場合:出荷量
- 農地の規模を比較したい場合:作付面積
- 夏や冬など特定の時期の産地を知りたい場合:季節別収穫量
何を比較したいかによって、見るべき統計は変わります。
【キャベツ生産量日本一】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:キャベツ生産量日本一の都道府県はどこですか?
2025年産の年間収穫量では群馬県です。収穫量は28万6,800トンで、全国シェアは約21.0%です。
Q2:キャベツ生産量2位と3位はどこですか?
2位は愛知県で27万300トン、3位は千葉県で11万8,600トンです。
Q3:キャベツの季節別生産量日本一はどこですか?
2025年産では、春キャベツは愛知県、夏秋キャベツは群馬県、冬キャベツは愛知県がそれぞれ1位です。
Q4:群馬県嬬恋村はなぜキャベツの産地として有名なのですか?
夏でも冷涼な高原の気候を生かし、大規模な夏秋キャベツ栽培を行っているためです。夏から秋にかけて全国に出荷する重要な産地となっています。
Q5:愛知県はなぜ群馬県に次ぐキャベツの産地なのですか?
温暖な気候と整備された用水環境を生かし、冬から春にかけて大量のキャベツを出荷できるためです。冬キャベツでは全国1位です。
Q6:2025年産のキャベツ全国収穫量は何トンですか?
136万8,000トンです。2024年産の129万4,000トンと比べて約5.7%増加しました。なお、2025年産の数値は2026年9月公表の概数です。
Q7:キャベツの産地リレーとは何ですか?
季節によって栽培に適した地域が変わることを利用し、春は温暖地、夏秋は高冷地、冬は再び温暖地というように、各産地が出荷時期を分担する仕組みです。
まとめ:キャベツ生産量日本一は群馬県!季節別に見ると愛知県も強い
2026年10月時点の最新資料である2025年産の概数では、キャベツ生産量日本一は群馬県です。
年間収穫量は28万6,800トンで、2位の愛知県は27万300トン、3位の千葉県は11万8,600トンとなっています。
しかし、年間順位だけでは日本のキャベツ生産の全体像は見えてきません。
- 群馬県:夏秋キャベツの圧倒的な生産力
- 愛知県:冬キャベツと春キャベツの安定した供給力
- 千葉県:春キャベツを中心とした温暖地の生産力
- 嬬恋村:群馬県の夏秋キャベツを支える代表的な高原産地
このように、それぞれの地域が異なる強みを持っています。
特に注目すべきなのは、群馬県と愛知県の年間1位争いです。2005年産から2025年産までの21年間では、両県の首位獲得回数は11回対10回と拮抗しています。
今後も気候変動や夏季の高温、農業従事者の減少、輸送コストの変化などが産地の生産力に影響する可能性があります。
キャベツの日本一を正しく理解するには、年間収穫量だけでなく、季節別の生産量、出荷量、作付面積を組み合わせて見ることが大切です。
毎日の食卓に並ぶ一玉のキャベツ。その安定供給の裏側には、群馬県、愛知県、千葉県をはじめとする全国の産地がつなぐ農業の仕組みがあります。
主な出典・統計資料
- 農林水産省「作況調査(野菜)」「令和7年産野菜生産出荷統計」
- 農畜産業振興機構「今月のやさい:キャベツ」2026年3月号
- 群馬県「群馬県の野菜生産について」「JA嬬恋村組合長が知事を表敬訪問」
- 愛知県「あいちの農産物(野菜:葉もの)」
- 千葉県「キャベツ|旬鮮図鑑」