国民保守党とは何を指す?2019年の選挙と新党くにもりへの改称、2026年の現在地
「国民保守党」とは、何を指す政治団体なのか。2026年現在、この名称を調べると、2019年の統一地方選挙に参加した国民保守党東京・国民保守党北海道、そして現在につながる政治団体「新党くにもり」の名前が浮かび上がる。実は、国民保守党東京の設立日と新党くにもりへの改称日は、現在公開されている新党くにもりの公式規約に明記されている。
同規約によれば、国民保守党東京は2019年3月13日に設立され、2020年9月25日付で「新党くにもり」に名称を変更した。一方、国民保守党北海道は2019年の北海道議会議員選挙における党派名として記録されている。さらに、2026年には日本保守党や国民民主党との名称・政策の混同も起きやすい。沿革、関係者、規約、現在の組織状況を順番に整理する。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:国民保守党東京は2019年3月13日に設立され、2020年9月25日に新党くにもりへ改称した。
- 要点2:2019年の統一地方選挙では国民保守党北海道の名称で北海道内の選挙に参加していた。
- 要点3:2026年現在の新党くにもりは水島総を代表とする政治団体で、日本保守党・国民民主党とは別組織である。
【基本情報】国民保守党とは何を指す?東京と北海道の活動を整理

国民保守党は、2019年前後に活動した保守系の政治団体・地域組織を調べる際に登場する名称だ。現在の国政政党である日本保守党や国民民主党と同一視することはできない。
とくに区別したいのが「国民保守党東京」と「国民保守党北海道」である。両者は同じ国民保守党という名称を使用していたが、公開資料から確認できる組織上の記録には違いがある。
国民保守党東京は新党くにもりの前身
新党くにもりが公開している政治団体規約の附則には、設立日が平成31年(2019年)3月13日と記載されている。
さらに、2020年9月25日から第1条の名称を改訂し、「国民保守党東京」から「新党くにもり」に変更したことも明記されている。
つまり、少なくとも国民保守党東京については、別の団体が新たに同名を採用したという話ではなく、同一の政治団体が名称を変更した経緯を公式規約で確認できる。
国民保守党北海道は2019年の選挙記録に登場
一方、国民保守党北海道という名称は、2019年の北海道議会議員選挙に関する札幌市選挙管理委員会の党派別集計表に掲載されている。
これは、国民保守党という政治活動が東京だけに限られず、北海道でも選挙活動を展開していたことを示す公的記録である。
ただし、東京側の規約に明記されている名称変更と、北海道側の選挙記録は分けて読む必要がある。北海道の組織まで含めて、すべてが同一の法的団体として改称されたと解釈できるわけではない。
検索時には、地域名を含む団体名と、その後の政治団体名を区別することが最初のポイントになる。
【2019年の活動】統一地方選挙で国民保守党は何を目指したのか
国民保守党を理解するうえで欠かせないのが、2019年4月の第19回統一地方選挙である。
この選挙は前半戦が4月7日、後半戦が4月21日に実施された。北海道議会議員選挙も前半戦の対象であり、札幌市内の選挙区でも複数の政治勢力が議席を争った。
札幌市の公式選挙資料に残る国民保守党北海道
札幌市選挙管理委員会が公開する2019年4月7日執行の北海道議会議員選挙の党派別集計表には、国民保守党北海道の名称が確認できる。
札幌市内の選挙区別集計では、中央区で2,510票、東区で4,633票を記録している。いずれも議席獲得には至らなかった。
この結果から読み取れるのは、国民保守党北海道が既存の大政党とは異なる小規模な政治勢力として選挙に参加していたことだ。
選挙では、政策への賛同を集めることに加えて、候補者の知名度、地域組織、選挙運動を支える人員、継続的な資金調達などが結果を左右する。理念や主張を掲げることと、実際に議席を獲得することは別の課題だった。
東京と北海道で展開された活動の意味
当時の活動を考える際には、国民保守党という名称だけでなく、チャンネル桜や水島総、国守衆といった関連する政治運動にも目を向ける必要がある。
水島総は、映像メディアを通じた政治・社会問題の発信に携わり、国守衆全国評議会議長も務める人物である。国守衆は、一般の有権者による政治的な支持だけでなく、街頭活動や情報発信などの実践的な参加を重視する運動として位置付けられている。
こうした活動の延長線上に、政治団体を通じて選挙に参加し、政策を政治の場に届けようとする動きがあった。
2019年の選挙は、国民保守党の名称が地域政治の現場で使用されていたことを確認できる重要な節目である。同時に、選挙での議席獲得と、継続的な国民運動の組織化という二つの課題が存在していた。
【沿革と人物相関】2020年の党名変更から現在までの重要年表
国民保守党東京から新党くにもりへの変更は、公式規約の附則を読むことで明確になる。ここでは、団体の名称、選挙活動、関係者の役割を時系列で整理する。
| 時期 | 出来事・関係者 | 確認できる内容 |
|---|---|---|
| 2019年3月13日 | 国民保守党東京 | 新党くにもりの規約に設立日として記載。 |
| 2019年4月7日 | 2019年統一地方選挙 | 北海道議選の札幌市内で国民保守党北海道の党派名が記録される。 |
| 2020年9月25日 | 新党くにもりへ改称 | 公式規約の附則に国民保守党東京からの名称変更を明記。 |
| 2020年10月17日 | 規約改訂 | 第4条の事業内容を改訂。 |
| 2021年10月 | 本間奈々 | 新党くにもり代表として衆議院和歌山3区に立候補。 |
| 2022年9月23日 | 本間奈々 | 和歌山県知事選挙への出馬を理由に代表を辞任。 |
| 2022年9月以降 | 水島総 | 現在の公式役員ページでは新党くにもり代表として掲載。 |
| 2025年6月27日 | 新党くにもり | 公式ニュース欄に参議院選挙2025のボランティア募集を掲載。 |
| 2026年 | 現在の組織状況 | 公式サイトは継続公開。政党助成法上の政党一覧とは区別が必要。 |
本間奈々は新党くにもりの初期を担った代表
本間奈々は、2020年に発足した新党くにもりの代表を務めた人物である。
旧自治省の官僚を経て、札幌市の企画部門や愛知県春日井市の副市長などを経験した経歴を持つ。2021年10月には新党くにもりの代表として衆議院和歌山3区から立候補した。
その後、2022年9月23日付で代表を辞任。翌年ではなく同年11月に行われた和歌山県知事選挙には無所属で出馬している。
この経緯は、和歌山放送の2021年・2022年の報道でも確認できる。本間奈々は、国民保守党東京から新党くにもりへの名称変更後、初期の選挙活動を担った中心人物の一人だった。
水島総は国守衆と新党くにもりをつなぐ人物
水島総は、映画監督、映像プロデューサー、政治活動家として知られ、日本文化チャンネル桜の運営にも関わってきた人物である。
国守衆の公式説明では、水島総は全国評議会議長として紹介されている。新党くにもりの公式役員ページでも代表として掲載されており、現在の組織運営を理解するうえで重要な存在だ。
本間奈々が初期の政治団体の代表として選挙に臨んだのに対し、水島総は国守衆という国民運動との関係を含めた組織の方向性を担っている。この役割の違いを押さえると、関係者の変遷が理解しやすくなる。
【規約を検証】新党くにもりの目的・政策・国守衆との関係
新党くにもりの公式規約は、名称変更の記録だけでなく、政治団体として何を目指しているのかを知るための重要な資料でもある。
規約第3条に記された政治的な目的
第3条では、日本の歴史や伝統文化を尊重し、国民が互いに助け合う社会を目指すことが目的として掲げられている。
また、左右の対立を超えて「日本を主語」とした政治を目指すという考え方が示されている。公式サイトの説明でも、反グローバリズムという政治的な方向性が強調されている。
規約第4条に並ぶ具体的な政策
第4条の事業内容には、政治活動の目的を具体化するための政策が列挙されている。主な内容は次のとおりだ。
- 日本国憲法の廃棄と自主憲法制定を目指すこと。
- 皇室の男系男子による皇統の維持を掲げること。
- 国防力の強化や国防軍の創設を目指すこと。
- 消費税ゼロや積極財政を掲げること。
- 移民政策への反対を掲げること。
- 食料安全保障とエネルギー安全保障の確立を目指すこと。
- スパイ防止法の制定や日本を主語とした教育体制を掲げること。
- 地方議員・国会議員の擁立や支援を行うこと。
これらは新党くにもり自身が公表している政策であり、一般的な保守政党の政策と完全に同じというわけではない。とりわけ憲法に関する考え方や、反グローバリズムを政治の中心に置く点には、団体独自の特徴が表れている。
国守衆は党員制度とは異なる国民運動
新党くにもりを理解するうえで見落とせないのが、国守衆との関係である。
新党くにもりの公式「入党・党員」ページでは、一般的な政党のように党費を納める党員制度を設けていないと説明している。
その理由として挙げられているのが、新党くにもりは国守衆という国民運動から生み出される政治組織だという考え方だ。
国守衆は、公式説明によれば、日本の伝統文化や国民の暮らしを守るために自ら行動する人々による運動である。街頭活動、情報発信、講演会への参加など、それぞれが可能な方法で政治活動に関わる仕組みを掲げている。
また、国守衆への参加登録についても、公式ページでは会費を必要としないとしている。
つまり、一般的な政党のように党員を集めて組織を維持するというより、国民運動を基盤にして政治団体を育てるという独自の組織観がある。ここが新党くにもりを理解するうえでの大きな特徴だ。
【2026年の現在】新党くにもりの代表・活動状況と政治的な位置付け
2026年11月1日時点で、新党くにもりの公式サイトは引き続き公開されており、役員ページでは水島総が代表として掲載されている。
常任幹事には、東京の三輪和雄、神奈川のグリスタン・エズズ、兵庫の稲垣秀哉らが掲載されている。北海道の沢田英一については、公式ページに故人との注記がある。
2025年の参議院選挙に向けた活動
新党くにもりの公式ニュース欄には、2025年6月10日付で稲垣ひでやの参議院大阪府選挙区への立候補表明に関する記者会見、6月27日付でボランティア募集のお知らせが掲載されている。
また、2025年4月と5月には関西で寺子屋形式の講演会を開催する告知も掲載されていた。食の安全や食料自給率、農業関連法案などがテーマとなっている。
これらの記録から、少なくとも2025年には選挙活動や政策啓発活動を展開していたことが確認できる。
2026年の政党としての位置付け
ここで注意したいのが、政治団体と政党助成法上の政党の違いだ。
新党くにもりは公式サイトで政党を名乗り、政治活動や候補者の擁立を行っている。一方、国立国会図書館のインターネット資料収集保存事業WARPが掲載する、政党助成法上の要件に基づく2026年2月時点の政党一覧には、新党くにもりは含まれていない。
この一覧には自由民主党、日本維新の会、国民民主党、中道改革連合、立憲民主党、参政党、公明党、チームみらい、日本共産党、れいわ新選組、社会民主党、日本保守党などが掲載されている。
また、衆議院が公表した2026年9月28日現在の会派別所属議員数にも、新党くにもりの名称はない。衆議院の会派と政治団体は別の分類だが、国会での議席を持つ主要勢力と同じ位置付けではないことが分かる。
なお、2026年の公式サイト上で確認できるニュース欄の最新掲載は2025年6月27日付である。公式役員情報や過去の活動記録は閲覧できるものの、2026年に入ってからの新たな選挙活動や組織改編については、掲載情報から具体的な動きを確認できない。
したがって、現在地を把握する際は、公式サイトに掲載された役員・政策と、国政選挙での議席や政党助成法上の分類を分けて考える必要がある。
【徹底比較】新党くにもりと日本保守党・国民民主党は何が違う?
国民保守党や新党くにもりを検索する読者が混同しやすいのが、日本保守党と国民民主党である。いずれも「国民」「保守」「日本」といった政治的な文脈で語られることがあるが、組織の沿革や政策の重点は異なる。
新党くにもりと日本保守党の違い
日本保守党は、2023年に結党された別個の政党である。2026年8月6日改訂の公式重点政策では、日本の伝統文化、減税、安全保障、外交、移民政策の是正、エネルギー・産業政策などを掲げている。
新党くにもりにも、皇室や伝統文化の尊重、国防力の強化、移民政策への反対、減税といった共通する政策領域がある。
しかし、新党くにもりの規約には、日本国憲法の廃棄と自主憲法制定、国防軍の創設、消費税ゼロ、反グローバリズムなど、独自の政策項目が明記されている。
一方、日本保守党は独自の党規約と綱領を持ち、正式な党員制度や党費の仕組みを設けている。組織の成り立ちも、現在の政治的な位置付けも異なる。
新党くにもりと国民民主党の違い
国民民主党は2020年9月に結党した別の政党であり、国民保守党東京から名称変更した新党くにもりとは関係のない組織である。
2026年の国民民主党の政策では、現役世代の手取りを増やすことを中心に、社会保険料の軽減、所得税・住民税の控除拡大、消費税の一律5%への引き下げ、住宅費や生活コストの負担軽減などを掲げている。
新党くにもりとの違いは、政策の優先順位にある。新党くにもりは国家観、憲法、皇室、安全保障、反グローバリズムなどを組織の中心的な理念としている。一方、国民民主党は経済政策や現役世代の可処分所得、社会保険料負担の軽減などを前面に打ち出している。
両者には減税や積極財政など重なる政策分野もあるが、消費税についても、新党くにもりがゼロ%を掲げるのに対し、国民民主党の2026年政策は原則として一律5%への引き下げを掲げるなど、具体的な内容は異なる。
2026年の政党を見分けるための判断基準
政治団体の名称だけで判断すると、沿革や政策を取り違える可能性がある。次の3点を確認すると、混同を避けやすい。
- 正式名称を確認する:国民保守党東京なのか、新党くにもりなのか、日本保守党なのかを区別する。
- 規約の制定・改訂日を見る:団体の設立日、名称変更日、代表者の交代などを確認する。
- 政治団体と国政政党を区別する:公式サイトで政党を名乗っていることと、政党助成法上の政党要件や国会の議席を持つことは同じではない。
2026年の政治勢力を比較する場合、衆議院の会派別議員数、参議院の会派情報、政党助成法上の政党一覧、各党の公式規約をそれぞれ確認することが有効だ。
【よくある誤解】国民保守党と新党くにもりをめぐる疑問
検索結果では、名称や関係者の情報が混在しやすい。特に間違えやすい点を整理する。
Q1:国民保守党は2026年現在も存在するのですか?
A1:国民保守党東京という名称の政治団体は、公式規約上、2020年9月25日に新党くにもりへ改称している。現在は新党くにもりの名称で公式サイトや役員情報が公開されている。
Q2:国民保守党東京と国民保守党北海道は同じ団体ですか?
A2:東京側については、新党くにもりの規約に設立日と名称変更が記載されている。一方、北海道側は2019年の北海道議会議員選挙で確認できる党派名であり、両者の法的な組織関係を一律に断定することはできない。
Q3:国民保守党は日本保守党に名前を変えたのですか?
A3:違う。国民保守党東京から名称変更したのは新党くにもりである。日本保守党は別の政治組織であり、2023年に結党された独立した政党である。
Q4:国民保守党と国民民主党には関係がありますか?
A4:両者は別組織である。国民民主党は2020年に結党した政党で、国民保守党東京の名称変更や新党くにもりの設立とは関係がない。
Q5:新党くにもりの代表は誰ですか?
A5:2026年時点で公式役員ページに掲載されている代表は水島総である。初期の代表は本間奈々で、2022年9月23日付で代表を辞任した。
Q6:国守衆と新党くにもりは同じ組織ですか?
A6:同一ではない。国守衆は政治・社会活動に参加する国民運動で、新党くにもりはその運動から生み出される政治活動の主体という位置付けで説明されている。
まとめ:国民保守党の沿革を知れば2026年の政治勢力を見誤らない
国民保守党とは何だったのか。その答えをたどるうえで最も重要な資料が、新党くにもりの公式規約である。
規約には、2019年3月13日に国民保守党東京として設立され、2020年9月25日に新党くにもりへ名称変更した経緯が明確に記録されている。2019年の統一地方選挙では、国民保守党北海道という名称も北海道議会議員選挙の公的資料に残っている。
その後、新党くにもりは本間奈々を代表として選挙に参加し、2022年以降は水島総が代表として公式サイトに掲載されている。国守衆という国民運動との結び付きも、一般的な政党とは異なる特徴だ。
2026年現在、名称の混同を避けるためには、次の関係を押さえておきたい。
- 国民保守党東京:2019年設立。2020年に新党くにもりへ改称。
- 国民保守党北海道:2019年の北海道議選における地域の党派名。
- 新党くにもり:国守衆との関係を持つ政治団体。公式役員ページでは水島総が代表。
- 日本保守党:新党くにもりとは別に結党された政党。
- 国民民主党:2020年結党の別組織。経済政策や現役世代の負担軽減などを重視する。
政治団体を正しく理解するには、名称だけでなく、設立日、規約の附則、代表者の変遷、選挙記録、現在の国会での位置付けを照らし合わせることが欠かせない。国民保守党という旧称の歴史と新党くにもりの現在を分けて理解すれば、2026年の日本保守党や国民民主党との違いも明確になる。
主な根拠資料
- 新党くにもり公式規約・沿革
- 札幌市選挙管理委員会・2019年北海道議会議員選挙の党派別集計
- 新党くにもり公式役員・政策・国守衆との関係
- 本間奈々の代表辞任に関する和歌山放送の報道
- 国立国会図書館WARP・2026年の政党一覧
- 日本保守党・国民民主党の2026年公式政策
- 衆議院・2026年9月28日現在の会派別所属議員数