【警察から電話が来る理由】番号の仕組みと本物の警察署の連絡先

目次

警察から電話がかかってくる理由は一つではありません。事件や事故に関する事情確認、被害届や相談内容の確認、遺失物の連絡、交通関係の問い合わせなど、さまざまな業務上の理由が考えられます。

警察署からの電話は、一般的に各警察署や警察本部の代表番号などから発信されます。そのため、全国の警察がすべて同じ電話番号を使っているわけではありません。

警察の電話番号で知っておきたい3つの番号

警察から電話番号

① 110番:緊急通報

事件や事故が発生した場合、警察官にすぐ来てもらう必要がある場合に使用する番号です。警察署からの折り返し電話を受けるための番号ではありません。

② #9110:警察相談専用電話

犯罪に巻き込まれたかもしれない、知らない番号から警察を名乗る電話があった、不審な人物について相談したいといった緊急性のない相談に利用できます。電話をかけた地域を管轄する警察本部などの相談窓口につながります。

携帯電話からも利用できますが、ダイヤル回線や一部のIP電話では利用できない場合があります。受付時間は都道府県によって異なり、通話料もかかります。

③ 警察署の代表電話:各地域の問い合わせ窓口

警察署ごとに異なる一般電話番号です。担当者への確認や折り返し連絡をしたい場合は、都道府県警察の公式サイトで代表番号を調べる方法が確実です。

警察庁と政府広報オンラインも、緊急通報と通常の相談を区別し、緊急性のない相談には#9110を利用するよう案内しています。

【0110は警察の電話番号?】本物の番号が偽装される仕組み

警察からの着信で特に注意したいのが、電話番号の末尾に「0110」が付いているケースです。

0110は警察署の代表電話番号に使われることが多く、地域の市外局番などと組み合わせた番号が警察署の連絡先として公開されています。しかし、末尾が0110だからといって、必ず警察からの電話だとは限りません。

発信者番号偽装(スプーフィング)とは?

スプーフィングとは、実際の発信元とは異なる電話番号を着信画面に表示させる手口です。

例えば、詐欺グループが実在する警察署の代表番号を表示させると、着信を受けた人には本物の警察から電話がかかってきたように見えます。

警視庁が2026年4月15日に更新した注意喚起では、警視庁の代表電話「03-3581-4321」や、末尾が0110の警察署代表番号を偽装する手口が紹介されています。

つまり、電話番号をインターネットで検索して警察署の番号と一致したとしても、それだけでは発信元の本人確認にはなりません。

電話番号偽装で判明した具体的な規模

2025年11月27日の国家公安委員会の説明資料には、警察署などの番号を偽装した事案について、捜査で判明した具体的な数字が掲載されています。

特定の通信事業者のシステムを通過した偽装電話を調べた結果、偽装番号による発信は約197万件、偽装に使われた番号は約147万番号に達していました。

このうち末尾0110の番号は約11万件、番号数では約3万1,000番号でした。また、この事案に関連する特殊詐欺被害は、少なくとも11事件、約2,800万円と報告されています。

なお、これは捜査で判明した特定の通信事業者に関する数字であり、日本全国の偽装電話すべてを集計した数値ではありません。

同資料によると、通信事業者のシステム設定の誤りが原因の一つとされ、2025年3月14日に設定が修正されました。その後、同事業者を経由した警察署等の番号偽装事案は急減しています。

【2026年最新ニュース】警察からの電話をめぐる詐欺被害と重要な経緯

2026年10月31日時点で注目すべきなのは、警察庁が公表している特殊詐欺の最新統計です。

2026年10月2日公表の「令和8年8月末における特殊詐欺の認知・検挙状況等について」によると、2026年1月から8月までの特殊詐欺の認知件数は2万9,687件、被害額は2,360.7億円でした。

このうち、警察官などを装う「ニセ警察詐欺」は6,346件、被害額728.6億円です。前年同期と比べて認知件数は4.1%減少した一方、被害額は27.0%増加しています。

件数が減少していても、被害金額が増えている点は見逃せません。1件当たりの被害が高額になる傾向にも注意が必要です。

警察からの電話番号偽装をめぐる時系列まとめ

時期 主な出来事・確認された内容 2025年2~3月 警察署などの代表電話番号を偽装するスプーフィング事案が多数発生。 2025年3月14日 特定の通信事業者が、番号偽装につながったシステム設定の誤りを修正。 2025年11月27日 国家公安委員会の資料で、約197万件の偽装発信などの捜査結果が公表される。 2026年4月15日 警視庁が実在する代表電話や0110を偽装する手口について改めて注意喚起。 2026年10月2日 警察庁が8月末までの統計を公表。ニセ警察詐欺の被害額は728.6億円。

この経緯から分かるのは、電話番号の偽装対策が進められていても、警察官を名乗る詐欺そのものがなくなったわけではないということです。

2026年は警察庁がニセ警察詐欺を独立した手口として整理しており、従来以上に実態を把握しやすい統計体系になっています。

【偽警察官の電話に注意】よくある詐欺の手口と見分け方

偽警察官による詐欺は、単に警察の電話番号をまねるだけではありません。相手の不安や焦りを利用し、電話からSNS、ビデオ通話、金銭の要求へと段階的に誘導する特徴があります。

1. 「あなたの口座が犯罪に利用されている」と告げる

典型的な手口は、警察官を名乗る人物が突然電話をかけてきて、銀行口座や携帯電話が犯罪に利用されていると説明するものです。

さらに、逮捕した犯人があなたの名前を挙げている、資金洗浄に関与した疑いがあるなどと話し、相手を動揺させます。

警察庁や警視庁が公表している事例でも、こうした説明で相手を信用させる手口が確認されています。

2. LINEやビデオ通話に誘導する

電話での説明の後、LINEなどのSNSに移動するよう求められることがあります。

犯人は警察官らしい制服を着用したり、警察手帳や逮捕状に似せた書類をカメラ越しに見せたりして、信用させようとします。

しかし、警察庁が2025年4月28日に公表した注意喚起では、警察官や検察官が個人のスマートフォンに突然ビデオ通話をかける手口ではないことを明確にしています。国民生活センターも、警察がLINEのメッセージやビデオ通話で連絡を取ることはないと注意を促しています。

3. 捜査名目で送金や個人情報の提供を求める

最終的には、資産の保護や口座の調査、紙幣番号の確認などの名目で、指定口座への振り込みや暗号資産の送金を求めるケースがあります。

また、運転免許証の画像、住所、銀行口座、本人確認情報などを聞き出そうとすることもあります。

警察官を名乗る相手から捜査協力を理由に送金を要求された場合は、詐欺を強く疑う必要があります。制服や警察手帳らしきものを見せられても、信用してはいけません。

本物の警察と偽警察官を見分ける判断基準

確認するポイント 注意が必要なケース
電話番号 0110や警視庁の代表番号が表示されているだけで信用させようとする
口座の説明 口座が犯罪に利用されていると不安をあおる
身分証明 ビデオ通話で警察手帳や逮捕状らしきものを見せる
連絡手段 LINEやSNSに移動するよう要求する
金銭の要求 捜査や資産保護を名目に送金を求める
個人情報 暗証番号、口座情報、本人確認書類などを要求する

特に重要なのは、電話番号、肩書、制服、書類などを個別に確認するのではなく、相手が何を要求しているかを見ることです。金銭の移動やSNSへの誘導が出てきた時点で、電話を切って確認する行動に切り替えましょう。

【警察から電話がかかってきたときの対処法】安全を守る5つの手順

突然、警察を名乗る人物から電話が来ても、慌ててその場で対応する必要はありません。次の手順を踏むことで、偽警察官による被害を防ぎやすくなります。

手順1:いったん電話を切る

相手が警察官を名乗っていても、電話を切って問題ありません。

「今すぐ対応しなければ逮捕する」「誰にも相談してはいけない」などと言われても、指示に従う必要はありません。落ち着いて通話を終了しましょう。

手順2:所属・部署・氏名を確認する

相手の所属する警察署、担当部署、氏名、内線番号などを確認します。

ただし、相手が答えた情報だけで本物と判断してはいけません。偽警察官は実在する警察署や担当者を装うこともあります。

手順3:公式サイトで警察署の番号を調べる

着信履歴からそのまま折り返すのではなく、都道府県警察の公式サイトで警察署の代表番号を自分で調べてください。

代表番号に電話をかけ直し、先ほどの担当者や連絡内容について確認します。これが電話番号偽装への有効な対策です。

手順4:不審な場合は#9110に相談する

本物かどうか判断できない場合や、すでに個人情報を伝えてしまった場合は、警察相談専用電話「#9110」に相談できます。

実際に犯罪被害に遭っている、事件や事故が発生しているなど、緊急性がある場合は110番を利用してください。

手順5:送金してしまった場合は金融機関にも連絡する

もし相手の指示でお金を振り込んでしまった場合は、警察への相談と並行して、振込先または利用した金融機関に速やかに連絡してください。

キャッシュカードや口座情報を伝えた場合も、金融機関に事情を説明して利用停止などの対応を相談します。本人確認書類の画像を送った場合は、その事実も警察に伝えましょう。

国民生活センターでは、消費者ホットライン「188」も相談先として案内しています。

【ネットの反応・噂の真相】警察からの電話番号をめぐる誤解

警察からの着信をめぐっては、0110の意味や番号検索の結果、ビデオ通話での本人確認など、さまざまな疑問が生まれやすくなっています。

ネット上のニュースや注意喚起を読む際にも、電話番号の表示と実際の発信元を混同しないことが大切です。

噂1:「0110なら本物の警察からの電話」

誤解

0110は警察署の代表電話番号に使われることがありますが、着信番号を偽装する技術が実際に悪用されています。

警視庁や国民生活センターも、この番号を偽装する詐欺について注意喚起しています。番号だけで本物かどうかを判断することはできません。

噂2:「警察手帳を見せてもらえば本物だと分かる」

誤解

警察手帳のようなものを見せる行為は、相手を信用させるために使われる場合があります。画像やビデオ通話の映像だけで本物と判断することはできません。

警察庁が公表した事例でも、制服姿や身分証明書を見せる偽警察官による詐欺が紹介されています。

噂3:「警察からの電話はすべて詐欺」

誤解

警察が市民に電話をかけること自体は不自然ではありません。実際の事件や事故に関する確認、相談への回答など、正当な業務上の連絡もあります。

重要なのは、警察からの電話を一律に無視することではなく、相手の所属や連絡内容を公式窓口で確認することです。

ネットのニュースで特に注目すべき論点

2026年の報道や公的な注意喚起から読み取れるのは、特殊詐欺の手口が電話番号の偽装だけでなく、SNS、映像、本人確認情報、送金要求を組み合わせたものに変化していることです。

また、警察庁の統計では、ニセ警察詐欺の2026年8月末までの被害額が728.6億円に達しています。認知件数だけでは被害の深刻さを判断できないという点も、ニュースを読み解く際の重要な視点です。

【プロの結論】電話番号よりも確認経路を重視する

警察から電話があったときに最も信頼できる判断基準は、着信画面の表示ではありません。

相手の説明をいったん保留し、自分で調べた公式の電話番号から警察署に連絡し直すことが、現実的で確実性の高い対応です。

特に、電話番号の偽装、SNSへの誘導、個人情報の要求、送金指示が重なった場合は、詐欺を疑ってください。

ネット上の噂や口コミよりも、警察庁、警視庁、国民生活センターなどの公的な注意喚起を判断材料にすることが大切です。

【警察から電話番号に関するよくある質問(FAQ)】

Q1:警察から電話が来るとき、末尾が0110になるのは本当ですか?
A1:警察署の代表電話番号には末尾0110の番号が使われることがあります。ただし、詐欺グループが番号を偽装する事例もあるため、0110だけで本物とは判断できません。

Q2:警察から電話が来た場合、どこに折り返せばいいですか?
A2:都道府県警察の公式サイトで該当する警察署の代表番号を確認し、そこに電話してください。相手から伝えられた番号や着信履歴だけを頼りに折り返すのは避けましょう。

Q3:警察から電話でLINEやビデオ通話を求められることはありますか?
A3:警察官を名乗る人物から突然LINEやビデオ通話に誘導された場合は、詐欺を疑ってください。警察庁と国民生活センターは、こうした偽警察官の手口について注意喚起しています。

Q4:警察から電話があったものの、出られなかった場合はどうすればいいですか?
A4:着信番号を公式サイトなどで確認し、該当する警察署の代表番号に連絡してください。心当たりがない場合も、番号だけで判断せず、公式窓口で確認するのが安全です。

Q5:警察を名乗る電話で個人情報を伝えてしまったらどうすればいいですか?
A5:通話を終了し、警察相談専用電話#9110や最寄りの警察署に相談してください。銀行口座やカード情報を伝えた場合は、金融機関にも速やかに連絡しましょう。金銭を振り込んでしまった場合は、振込先の金融機関にも被害を申告してください。

まとめ:警察からの電話番号は公式窓口で確認することが大切

2026年現在、警察から電話がかかってくること自体は珍しいことではありません。しかし、実在する警察署の代表電話や0110を着信画面に表示させる偽装手口が確認されており、電話番号だけで発信元を判断することは危険です。

警察庁が2026年10月2日に公表した最新の8月末統計では、ニセ警察詐欺の認知件数は6,346件、被害額は728.6億円に達しました。被害額が前年同期より27.0%増えていることからも、引き続き警戒が必要です。

覚えておきたいのは、次の3点です。

  • 末尾0110や警視庁の代表番号が表示されても、無条件に信用しない。
  • LINEやビデオ通話への誘導、捜査名目の送金要求には応じない。
  • 電話を切り、公式サイトで調べた警察署の番号や#9110から確認する。

警察からの電話に必要以上に恐怖を感じる必要はありません。大切なのは、相手の言葉に急かされず、自分で確認できる連絡経路を確保することです。正しい知識を持ち、番号偽装や偽警察官による詐欺から自分と家族の財産を守りましょう。

主な情報源:警察庁、警視庁、国家公安委員会、国民生活センター、政府広報オンライン。統計は2026年10月31日時点で公表されている最新の2026年8月末分を基準としています。