相撲の賞金はいくら?懸賞金の取り分から2027年改定まで2026年最新解説

目次

2026年現在、大相撲の賞金には、取組に勝った力士が受け取る「懸賞金」、本場所で優勝した力士に贈られる「優勝賞金」、活躍した幕内力士を表彰する「三賞」、過去の成績に応じて支給される「力士褒賞金」があります。それぞれ支給される条件や金額、受け取り方が異なり、幕内優勝賞金は1,000万円、懸賞金は1本7万円が基本です。

さらに、日本相撲協会は2026年7月30日の理事会で、2027年初場所から優勝賞金と三賞の賞金を大幅に引き上げると発表しました。幕内優勝賞金は2,000万円に倍増し、十両以下の各段優勝賞金も増額されます。懸賞金の力士の取り分や2025年から変更された現金の受け取り方法、力士褒賞金の仕組みまで知ると、大相撲のお金の流れがより具体的に見えてきます。

📌 【この記事の重要ポイントまとめ】

  • 懸賞金:1本7万円のうち6万円が勝った力士の獲得分。2025年5月から現金1万円、口座振込5万円に変更。
  • 優勝賞金:2026年11月場所までは幕内1,000万円、十両200万円。2027年初場所から幕内2,000万円、十両300万円に増額。
  • 三賞:殊勲賞・敢闘賞・技能賞は各200万円から300万円へ増額。力士褒賞金や月給とは別の制度。

【相撲の賞金は4種類】懸賞金・優勝賞金・三賞・褒賞金の違い

相撲の賞金

大相撲で力士が手にするお金は、すべて同じ性質の賞金ではありません。誰が支払い、どのような成績で受け取れるのかによって、大きく4つに分けられます。

まず、テレビ中継でも目にする機会が多いのが懸賞金です。企業や団体が特定の取組に賞金を提供し、その取組に勝った力士が獲得します。

次に、本場所の成績によって決まるのが優勝賞金です。幕内から序ノ口まで、それぞれの段で優勝した力士に賞金が贈られます。

三賞は、優れた相撲を見せた幕内力士を評価する表彰制度です。優勝しなくても、横綱や大関を破ったり、技能面で際立った活躍をしたりすれば受賞する可能性があります。

そして、長年の勝ち越しや金星などの実績が反映されるのが力士褒賞金です。一般に「持ち給金」と呼ばれる累積評価を基礎として、関取に支給されます。

つまり、1場所で大きな懸賞金を獲得した力士と、優勝賞金を受け取った力士、長年の実績で褒賞金を積み上げてきた力士では、収入の成り立ちが違います。

【懸賞金1本7万円】勝った力士の取り分はいくら?内訳と受け取り方法

大相撲の懸賞金は、1本につき7万円(税込み)です。

懸賞金を出すのは企業や団体などのスポンサーです。応援している力士の取組や注目度の高い一番に懸賞を申し込み、勝った力士に賞金が渡る仕組みになっています。

ただし、7万円すべてが勝った力士の収入になるわけではありません。

日本相撲協会の公式案内によると、1本7万円のうち1万円は協会の手数料で、残る6万円が勝ち力士の獲得金額です。

懸賞金7万円の内訳

基本的な配分は次のとおりです。

  • スポンサーが提供する金額:7万円
  • 日本相撲協会の手数料:1万円
  • 勝った力士の獲得金額:6万円

注目したいのは、勝った力士が実際に受け取る現金の額です。

以前は懸賞1本につき3万円が土俵上で渡され、残り3万円は本人名義の口座に納税充当金として預けられていました。

しかし、2025年5月の夏場所から受け取り方法が変更されています。

日本相撲協会は、力士が大量の現金を持ち歩くことによる盗難リスクなどを考慮し、土俵上で渡す現金を1本3万円から1万円に減額しました。

現在の配分は次のようになっています。

  • 現金1万円:勝ち名乗りの際に土俵上で受け取る。
  • 口座振込5万円:本人名義の口座に振り込まれる。

口座に振り込まれる5万円には、従来からの納税充当金3万円が含まれます。残り2万円も口座に振り込まれる形です。

したがって、力士の獲得金額そのものは6万円で変わっていません。変わったのは受け取り方法です。

懸賞金を10本・50本獲得した場合

実際の金額に置き換えると、懸賞金の規模がよく分かります。

  • 10本:スポンサー提供70万円、力士の獲得分60万円。
  • 30本:スポンサー提供210万円、力士の獲得分180万円。
  • 50本:スポンサー提供350万円、力士の獲得分300万円。

50本もの懸賞が懸かった取組に勝てば、獲得金額は300万円です。ただし、土俵上で受け取る現金は50万円で、残る250万円は口座振込となります。

この違いは、テレビ中継で映る懸賞袋の厚みだけでは、実際の獲得額を正しく把握できない理由の一つです。

企業が懸賞旗を出す理由とスポンサーの仕組み

懸賞金は、力士への応援だけでなく企業の広告宣伝にも使われています。

日本相撲協会の公式案内では、懸賞を出すと、その日の取組表に企業名などが掲載され、取組直前には場内放送でも紹介されます。

さらに、土俵上では呼出しが懸賞旗を掲げて土俵の周囲を回ります。

懸賞旗の寸法は横70cm、縦120cm。旗の制作はスポンサー側が行い、土俵上に掲げるためのデザイン上の制限も設けられています。

懸賞を申し込めるのは幕内の取組です。希望する取組や応援する力士の取組を指定でき、原則として1日1本以上、1場所15本以上の申し込みが必要です。

企業にとっては、テレビ中継や会場内で社名を見てもらえる機会になります。人気力士や注目カードに懸賞が集まりやすい背景には、こうした広告効果もあります。

【2026年の優勝賞金一覧】幕内から序ノ口までと2027年の増額比較

本場所の優勝賞金は、幕内だけに設定されているわけではありません。

十両、幕下、三段目、序二段、序ノ口にもそれぞれ優勝賞金があります。

2026年11月場所までの金額と、2027年初場所から適用される新しい金額を比較すると、今回の改定規模がはっきりします。

各段の優勝賞金・三賞・懸賞金の比較

賞金・制度 2026年の金額 2027年1月から 対象・仕組み
幕内優勝 1,000万円 2,000万円 幕内最高優勝力士
十両優勝 200万円 300万円 十両の優勝力士
幕下優勝 50万円 70万円 幕下の優勝力士
三段目優勝 30万円 50万円 三段目の優勝力士
序二段優勝 20万円 30万円 序二段の優勝力士
序ノ口優勝 10万円 20万円 序ノ口の優勝力士
三賞・各賞 200万円 300万円 殊勲賞・敢闘賞・技能賞
懸賞金 1本7万円 1本7万円 幕内取組の勝ち力士に6万円
力士褒賞金 持ち給金×4,000 持ち給金×4,000 十両以上の関取に場所ごとに支給

※優勝賞金と三賞の新金額は2027年初場所から適用。懸賞金については、2027年の賞金改定として新たな金額変更は発表されていません。

幕内優勝賞金は1,000万円から2,000万円へ倍増

最も大きな変更は、幕内最高優勝賞金です。

2026年11月場所までは1,000万円ですが、2027年初場所からは2,000万円になります。

増額は1,000万円。従来の2倍です。

この改定は、1994年以来33年ぶりとなります。前回の改定では、幕内優勝賞金が500万円から1,000万円に引き上げられました。

2026年7月30日の日本相撲協会の理事会で決定され、力士全体の待遇改善を目的とした制度変更として発表されました。

日刊スポーツの報道によると、協会の前年度決算は約13億円の黒字となっており、入場券収入やグッズ販売などの好調も待遇改善の背景にあります。

十両以下もすべて増額される

今回の改定は幕内だけではありません。

十両優勝は200万円から300万円、幕下は50万円から70万円になります。

三段目は30万円から50万円、序二段は20万円から30万円、序ノ口は10万円から20万円です。

特に注目したいのは、序ノ口優勝賞金が2倍になる点です。

幕内と比べれば金額は小さいものの、まだ上位を目指す段階にある力士にとって、優勝という成果に対する経済的な評価が高まります。

各段の優勝は、力士にとって番付を上げるための重要な実績です。賞金の増額は、上位力士だけでなく若い力士の競技意欲にも関係する変更といえます。

【殊勲賞・敢闘賞・技能賞】三賞の賞金は各200万円から300万円へ

大相撲の三賞とは、殊勲賞、敢闘賞、技能賞の3種類を指します。

本場所を盛り上げた関脇以下の幕内力士を対象とする表彰制度で、単純に勝ち星の多さだけで決まるものではありません。

日本相撲協会の公式解説でも、それぞれ異なる活躍が評価対象として示されています。

殊勲賞:上位力士を破った活躍を評価

殊勲賞は、横綱や大関から白星を挙げた力士、あるいは優勝争いに大きく影響する勝ち星を挙げた力士が対象です。

番付上位の力士を倒すことは、優勝争いの行方にも影響します。

特に、優勝候補を破って場所全体の流れを変えるような活躍は、殊勲賞の評価につながります。

敢闘賞:最後まで奮闘した力士を評価

敢闘賞は、旺盛な敢闘精神を発揮して本場所を盛り上げた力士に贈られます。

新入幕で好成績を挙げた力士や、番付の予想を超える活躍を見せた力士が候補になることもあります。

単に勝ち越したというだけではなく、場所を通じた取り組みの内容や存在感が評価されます。

技能賞:相撲の技術を評価

技能賞は、特に優れた技術を披露した力士に贈られます。

多彩な決まり手や巧みな攻防、相手の力を利用した取り口など、相撲の技術面で高い評価を得た力士が対象です。

必ずしも優勝力士が受賞するわけではありません。優勝争いに加われなくても、技術面で際立った活躍をすれば受賞の可能性があります。

三賞の賞金と受賞条件

2026年11月場所までは、三賞の各賞の賞金は200万円です。

2027年初場所からは、各300万円に増額されます。

つまり、1人の力士が殊勲賞と敢闘賞の2つを受賞すれば、賞金は合計600万円です。3賞すべてを受賞した場合は900万円になります。

ただし、三賞は毎場所必ず3種類すべての受賞者が出るわけではありません。該当者なしとなる賞もあり、複数の力士が同じ賞を受ける場合もあります。

選考は三賞選考委員会が行います。受賞には成績だけでなく、賞の趣旨に合った活躍が求められます。

【相撲の給料と賞金の違い】力士褒賞金・持ち給金の仕組み

大相撲のお金を理解するうえで、見落とされやすいのが月給と賞金の違いです。

十両以上の力士は関取と呼ばれ、協会から月給が支給されます。一方、幕下以下の力士には一般的な月給制度がなく、場所ごとの手当などが中心です。

この待遇差は、大相撲の番付制度における大きな特徴です。

関取の月給は2027年にも改定

2026年現在の関取の月給は、番付によって次のように異なります。

  • 横綱:300万円
  • 大関:250万円
  • 関脇・小結:180万円
  • 平幕:140万円
  • 十両:110万円

日本相撲協会は2027年初場所から、関取の月給も8年ぶりに改定すると発表しています。

改定後は横綱330万円、大関275万円、関脇・小結200万円、平幕155万円、十両120万円となります。

優勝賞金の増額と同時に、毎月の給与も引き上げられる点が今回の待遇改善の特徴です。

力士褒賞金とは?持ち給金を4,000倍して支給

力士褒賞金は、過去の成績に応じて積み上がる報酬制度です。

その計算の基礎となる金額が「持ち給金」です。

力士は序ノ口に上がる段階で基本となる3円の持ち給金が設定されます。その後、本場所で勝ち越すと、勝ち越し星1点につき50銭が加算されます。

例えば、幕下で7番相撲を取り、5勝2敗で終えた場合、勝ち越しは3点です。

そのため、

50銭×3点=1円50銭

が持ち給金に加算されます。

さらに、幕内力士には特別な加算もあります。

  • 平幕力士が横綱に勝つ金星:10円加算
  • 幕内最高優勝:30円加算
  • 幕内全勝優勝:50円加算

蓄積された持ち給金は、十両以上の関取になると4,000倍され、各本場所ごとに支給されます。

地位ごとの最低支給標準額も決められています。

  • 十両:40円(支給額16万円)
  • 幕内:60円(支給額24万円)
  • 大関:100円(支給額40万円)
  • 横綱:150円(支給額60万円)

例えば、横綱の持ち給金が最低基準の150円なら、1場所につき60万円が力士褒賞金として支給される計算です。

これは優勝賞金とは違い、1回限りの表彰ではありません。過去の実績が積み重なり、関取として在籍している間の収入に反映される仕組みです。

TBS NEWS DIGが2025年7月に紹介した持ち給金の解説でも、勝ち越しや全勝優勝による加算、関取昇進時の最低基準などが取り上げられています。

力士褒賞金は、現在の番付だけでなく、過去の努力や実績が経済的な評価として残る制度なのです。

【懸賞金の税金と受け取り】納税充当金・確定申告で知っておきたいこと

懸賞金や優勝賞金を考えるとき、もう一つ重要なのが税金です。

力士が受け取るお金は、すべて同じ所得区分になるわけではありません。

2026年8月に税理士ドットコムが掲載した税理士への取材記事では、力士の収入は次のように区分されると解説されています。

  • 月給・賞与:給与所得
  • 力士褒賞金:給与所得
  • スポンサーからの懸賞金:事業所得
  • 優勝時の表彰金:一時所得

このように、同じ力士が受け取るお金でも、収入の性質によって税金の扱いが異なります。

懸賞金は納税充当金があるから非課税なのか

これは誤解しやすいポイントです。

懸賞金のうち3万円は、本人名義の納税充当金として協会が預かる仕組みです。

しかし、この3万円が税金の支払いをすべて済ませたことを意味するわけではありません。

懸賞金は事業所得として扱われ、原則として力士本人が必要な経費などを整理し、確定申告を通じて納税することになります。

納税充当金は、将来の納税に備えるためのお金です。最終的な税額は、その力士の年間所得や必要経費などによって変わります。

優勝賞金は一時所得として扱われる

優勝賞金については、懸賞金とは異なり、一時所得として扱われます。

国税庁の一時所得に関する説明では、対象となる収入から直接必要だった支出と特別控除額を差し引いて所得を計算します。

特別控除額は最高50万円で、控除後の金額の2分の1が総所得金額の計算対象になります。

ただし、50万円の控除は一時所得全体に対する年間の控除であり、優勝するたびに50万円が別々に控除されるわけではありません。

また、実際の税額は給与所得や事業所得などを含めた年間の所得状況によって異なります。

2026年に注目したい賞金の見方

大相撲の賞金を調べるときは、次の3点を区別すると金額を誤解しにくくなります。

  • 獲得金額:協会の手数料を差し引いた後、力士に帰属する金額。
  • 現金受取額:土俵上で実際に受け取る金額。現在は1本につき1万円。
  • 税引き後の金額:年間の所得や経費、税額によって決まる最終的な手取り。

懸賞金の6万円を、そのまま税引き後の手取りと考えるのは正確ではありません。

賞金の獲得額と実際に自由に使える金額は、分けて考える必要があります。

【相撲の賞金に関するよくある質問(FAQ)】

Q1:大相撲の懸賞金は1本いくらですか?
A1:1本7万円です。日本相撲協会の手数料1万円を差し引いた6万円が勝った力士の獲得分になります。

Q2:懸賞金7万円のうち、力士の取り分はいくらですか?
A2:力士の獲得分は6万円です。2025年5月から、土俵上で受け取る現金は1万円となり、残る5万円は本人名義の口座に振り込まれる仕組みになりました。

Q3:2026年の幕内優勝賞金はいくらですか?
A3:2026年11月場所までは1,000万円です。2027年1月の初場所からは2,000万円に増額されます。

Q4:十両優勝賞金はいくらですか?
A4:2026年11月場所までは200万円です。2027年初場所から300万円になります。

Q5:幕下・三段目・序二段・序ノ口の優勝賞金はいくらですか?
A5:2026年は幕下50万円、三段目30万円、序二段20万円、序ノ口10万円です。2027年初場所からは、それぞれ70万円、50万円、30万円、20万円に増額されます。

Q6:三賞を受賞すると賞金はいくらもらえますか?
A6:2026年11月場所までは殊勲賞・敢闘賞・技能賞がそれぞれ200万円です。2027年初場所から各300万円になります。

Q7:力士褒賞金と優勝賞金は同じですか?
A7:別の制度です。優勝賞金は本場所の優勝者に支給される賞金ですが、力士褒賞金は過去の勝ち越しや金星、優勝などによって積み上がった持ち給金を基礎に、十両以上の関取へ支給される報酬です。

Q8:懸賞金は幕下や十両の取組にも出せますか?
A8:日本相撲協会の公式案内では、懸賞を設定できるのは幕内の取組に限られています。企業や団体は希望する取組を指定して申し込めます。

まとめ:相撲の賞金は2027年から大きく変わる

2026年の大相撲の賞金制度を整理すると、取組ごとに提供される懸賞金は1本7万円で、勝った力士の獲得分は6万円です。優勝賞金は幕内1,000万円、十両200万円をはじめ、序ノ口まで各段に設定されています。

さらに、殊勲賞・敢闘賞・技能賞の三賞は、それぞれ200万円。過去の実績が反映される力士褒賞金もあり、力士の収入は複数の制度によって構成されています。

大きな転換点となるのが、2027年1月の初場所です。幕内優勝賞金は2,000万円に倍増し、十両以下の優勝賞金も増額。三賞も各300万円になります。さらに関取の月給も引き上げられます。

相撲の賞金を見るときは、懸賞金の獲得額、優勝賞金、三賞、力士褒賞金、そして月給を分けて理解することが大切です。2027年の改定によって、各段で優勝を目指す力士にとっても、賞金の意味はこれまで以上に大きくなります。